【屋根の寿命】何年経ったらメンテナンス工事する?材質ごとの目安や施工例を紹介~高槻市・向日市・長岡京市
2022.05.14 (Sat) 更新
家の外壁、そして屋根には、寿命(耐用年数)というものが存在します。
見た目が綺麗で、安全なマイホームに住み続けるためには、“屋根の寿命”を意識しなくてはいけません。
そこで今回は、「家の屋根、そろそろ工事をしたほうがいいのかな?」という人に向け、
- 屋根の種類ごとの寿命(耐用年数)
- 上記にもとづく適したメンテナンス時期
- 寿命を迎えた屋根のサイン
と、そして当社『雅工房』が実際に、寿命が近い屋根をメンテナンス工事した事例をお伝えします。
目次
屋根の寿命に備え「何年に1回」メンテナンスをする?
屋根の種類 | 寿命(耐用年数) | メンテナンス時期 |
スレート屋根 | 15~25年 | 7~8年 |
アスファルトシングル | 20~30年 | 10~20年 |
トタン屋根 | 10~20年 | 10~15年 |
ガルバリウム鋼鈑 | 20~30年 | 20~30年 |
セメント系瓦 | 30~40年 | 10~15年 |
日本瓦 | 50~100年 | 20~30年 |
屋根の材料には、それぞれ「耐用年数」が決められています。
メンテナンス工事は、その耐用年数よりも“早め”に行うことが基本です。
ちなみに、屋根の下にある「防水シート(ルーフィング)」や「野地板」のメンテナンスも、20~30年に1度行うことが推奨されています。
寿命を大きく過ぎた屋根はどうなるの?
スレートや瓦であればひび割れたり、トタンなどの金属屋根であれば穴が開いたりして、雨漏りが発生する可能性が高いです。
浸入した雨水は家の柱や梁などを腐食させ、木造住宅であればシロアリの繁殖に繋がります。
こうして家の構造全体が脆くなると、今度は大きな地震が起こった際に倒壊するリスクも出てきます。
だからこそ、寿命より少し早い周期でのメンテナンス工事が、とても重要になるわけです。
屋根が寿命を迎えたときのサイン
- カビが発生している
- 苔(こけ)が発生している
- 色褪せしている
- 割れている
- 浮いている
- サビている ※金属屋根
- 穴が開いている ※金属屋根
- 本来の位置からズレている ※瓦系の屋根
上記のような状態が確認できたら、屋根に寿命がきている合図です。
なお割れの場合は、飛来物が原因で、寿命じゃなくても部分的に割れることがあります。
広範囲で何箇所も割れているようなら、寿命が原因の割れだと考えましょう。
自分の目視で確認できないところに、傷みが出ていることもあります。
そのため、「綺麗(に見えるから)まだ平気!」とは思わないで、見た目ではなくやはり“耐用年数”を基準にメンテナンス時期を考えることが賢明です。
以下では、写真でも寿命を迎えた(もしくは迎えそう)な屋根の状態を見てみましょう。
【劣化例①】セメント瓦の劣化
セメント瓦が劣化すると、表面がザラザラしてきたり、割れたりします。
ちなみに、セメント瓦の劣化は、冬場に進みやすいです。
瓦の小さな凹みに水や霜が入り込み、その水滴が夕~朝にかけて凍って膨張することで、割れが発生します。これを業界では「凍害」「凍て(いて)」と呼びます。
【劣化例②】亜鉛トタン屋根の劣化
トタン屋根の腐食(サビなど)が進むと、写真のように穴が開いてしまいます。写真のお家では、その穴から雨漏りが発生していました。
昔に葺いた金属屋根のなかには、上記と同じ亜鉛製のトタン屋根がたまにあります。
亜鉛はかなり劣化が早い素材なので、今はガルバリウム鋼板などへの葺き替えが推奨されています。
寿命が長い屋根の種類は「釉薬瓦」
粘土瓦にガラス状の粉末である釉薬(うわぐすり・ゆうやく)を塗った「釉薬瓦」が、飛び抜けて寿命が長い屋根材です。その耐用年数は、50年とされています。
釉薬瓦は長持ちするだけでなく、耐寒性に優れるなどのメリットもあります。しかしその一方で、重たいので耐震性には劣ってしまいます。
もう少し、寿命の長さと耐震性のバランスが取れているもので挙げれば、『ROOGA(ルーガ)』に代表されるハイブリッド瓦、ガルバリウム鋼鈑などが優秀でしょう。
寿命が近い屋根を工事した事例
以下では当社『雅工房』が、寿命が近く劣化が進んだ屋根を工事した事例を、2つご紹介します。
【事例①】スレート屋根をカバー工法で重ね葺き(カバー工法)
こちらは、施工から20年前後のスレート屋根です。
はじめ、お客様は「塗装」工事をお考えで、ペンキ屋さんにご依頼されました。
しかし、ペンキ屋さんが屋根の状態を確認したところ、スレート屋根の劣化は結構進んでいました。「塗装をしても長持ちしないので屋根を葺き替えたほうがいいのでは?」という判断になり、当社まで依頼が回ってきた形です。
採用した工法は、工期が短いぶん費用もおさえられる重ね葺き。「カバー工法」と、よく言われるものです。
カバー工法で葺いたのは、進化したガルバリウム鋼板『ガルテクト』です。鋼板と断熱材が一体型になっているため、断熱性に優れます。
⇒ 事例を詳しく見る
【事例②】割れた屋根瓦を約20枚部分葺き替え
施工から40年経った、瓦屋根です。写真のように、瓦や漆喰(しっくい)に所々割れ・欠けが見られました。
築40年ということで、一応は全面葺き替え(下地のチェックも兼ねて)工事が理想です。ただ、お客様から「予算を25万円程度に抑えたい」というご希望があり、漆喰の補修・割れが大きい瓦の差し替え・瓦のズレを直す工事を行うことに決まりました。
写真の真ん中が、差し替えた瓦です。使用されていた瓦はすでに廃番になっていたので、1番似たものを瓦屋さんに注文しました。
⇒ 事例を詳しく見る
まとめ
以上、屋根の寿命(耐用年数)およびメンテナンス時期、寿命を迎えた時のサイン、屋根のメンテナンス工事事例について、お伝えしました。
長く安心してマイホームに住み続けるためにも、寿命(耐用年数)より早めのメンテナンス工事を行うこと、そして、一見綺麗に見える屋根でも年数が経っているなら1度プロに診断してもらうことを推奨します。
⇒ 高槻市・向日市・長岡京市の屋根の修理・リフォーム・葺き替えなら雅工房にお任せください。